3年経って古くなったノートPCをSSHDと16GBメモリに交換してよみがえらせてみた~PC再生覚書き~

この間買ったばかりだと思ってたノートPCが、いつの間にか購入から3年が経っていたことに気づきました。

なぜ気づいたかって言うと、バッテリーの寿命が来たためです。 バッテリーを交換するのに、Amazonで8000円くらいしていたので、もしPCを買い替えるといくらするのだろう~?って調べ始めたのが、SSHDとメモリ交換に至ったきっかけでした。
3年ぐらい経つと、新作PCのスペックもだいぶ上がるので、PCを買い替えるかそのまま使い続けるか迷う人も多いと思います。(特に仕事で使っている人は。)

そこで、第三の選択肢として、中身だけ変えて使い続けるという手もあるよ~という提案の意味も込めて、その時に調べたことなどを覚書きしておきます。
※この記事では、人的交換コストも加味して、主にメモリとHDDの交換に焦点を当てて書いています。

中身を替えて使うメリット

この最大のメリットは、もちろん安く最新PCとほぼ同等かそれに近いの性能を得るというところにあります。モノにもよりますが、ノートPCの場合、新品だと8~15万円くらいしますが、中身だけ替えれば3万円程度で済ますことができます。

新品に買い替えるべきか否かの判断

新品に買い替えるべきか、中身を替えて使い続けるかの判断は、何を替えるか=いくらかかるかに尽きます。
主な交換候補の部品は下のような感じでしょうか。

・マザーボード ・CPU ・HDD(ハードディスク) ・メモリ ・光学ドライブ(DVDドライブなど) ・バッテリー

交換する物のスペック(性能)にもよりますが、

■マザーボード&CPUは、経済的コスト(値段)+人的コスト(作業の手間)が高くつくので、PCそのものの買い替えを検討。
■HDD、メモリ、バッテリー辺りであれば、合わせて3万円程度におさまり、かつ作業が容易なので、中身だけの交換を検討。

という感じになるんじゃないかと思います。
※HDDやメモリは、初めての人でも簡単に取り換える(もしくは増設する)ことが出来るので、マジおススメです。あれ、こんなもんなの?って感じです。

また、PCは基本的に消耗品ですから、使用状況と耐用年数なんかも考慮する必要があります。(熱で基盤がやられてたり、知らない間にコーヒーこぼしてて結構傷んでいたなんてこともザラ。)だいたい5年くらい経っていたら、新品を買ってしまった方が良い気がします。
もちろん、基本ネットかDVD鑑賞&時々エクセル、ワードって言う感じなら、7~8年もつ可能性もあるので、既に5年経っていても中身だけ替えるという手も無しではないです。(個人的にはあんまりおススメはしませんが…)

CPU、メモリ、HDDがPCの主要性能を決める=見るべきスペックはこの3点でOK

HDDとかCPUとかメモリってなに??って人のために簡単に説明すると、

  • CPUは基本的な処理速度を決め
  • メモリは一度に開けるソフトの重さ(性能)や数を決め
  • HDDはデータの保存量を決めます。

なので、

  • CPUを良いものに変えると、全体的に処理スピードが上がります。
  • メモリを良いものに変えると、性能の良い(重い)ソフトや高画質の動画の再生がスムーズに行き、かつ同時に開くことができるソフトの数が増えます。結果、処理スピードが上がります。
  • HDDを良いものに変えると、保存可能なデータ量が増えたり、処理スピードが上がります。(HDDの「良いもの」を簡単に定義すると、容量が大きいもの、転送速度が速いものの二種類に分けられます。)

こんな認識で良いと思います。処理スピードが上がるというのは、ソフトを開いたり操作したりする時の動作がスムーズになると捉えてOKです。買い替えにしろ部品交換にしろ、体感的に動作がスムーズになったり、データの保存量が増えたりすることが最重要だと思うので、基本的にはPCのこの3点をチェックして決めれば良いと思います。

なお、取替え前のパーツのスペックによるので一概にこうとは言えませんが、搭載メモリが2GB〜4GBの場合、体感的に操作がスムーズになったと感じやすいのは、メモリの数値を上げた場合≧HDDSSDに変えた場合>CPUの性能を上げた場合の順じゃないかと思います。

メモリがWin7 64bit OS で4GBメモリの場合、メモリを8GBにしただけでも結構体感スピードが上がります。

メモリを2GB→4GBだとより体感スピードは上がったと感じるでしょうし、2GB→8GBだと爆速に感じると思います。

ちなみに、HDDをSSDにした場合、起動時間が劇的に変わる(1/10くらいになる)ので、印象的にはこっちの方が上に感じるかもしれません。
既にメモリが8GBある場合は、メモリを16GBにしてもそれまで体感値は上がらないので、SSDに替えた方が圧倒的に快適になります。

CPU、メモリ、HDDについて、一応、別記事に書いたので、よく分からないという人は参考にしてみてください。

1.目標とする新作PCのスペックを調べる

もし、買い替えるならという観点で、新作PCのスペックを簡単に調べてみます。
前項に書いた通り、基本的には、CPU、メモリ、HDDの能力(数値)を見て、目標となるスペックを決めます。
(映像編集をする方は、ビデオカードなども見るかと思います)

ちなみに、目標とするPCの決め方はなんとなくで良いと思います(笑)僕はDELLをよく使うので、大抵いつも最初にDELLのページに飛んで、新作のPCで12万前後のものをターゲットに設定しています。もちろん、家電量販店のチラシとか、店頭で見て確認というのでもOK。とりあえず、ターゲットPCのCPU名、メモリの容量、HDDの容量などを調べます。

2.今使っているPCのスペックを確認する

Winの場合、「スタート」→「コンピューターを右クリック」→「プロパティ」でスペックを確認できます。

3.CPUのランクを調べる

大体のターゲットPCが決まったら、こういうサイトを使ってCPUのランクを調べます。
最初にCPUを調べるのは、PCを買い替えすべきか部品交換で対応できるかを判断するためです。

参考:Pass Mark – CPU Benchmarks

英語のサイトなので、ちょっと見にくいかもしれませんが、「Find CPU」と書かれたボタンの横にある入力ボックスに、調べたいCPUの名前を入れて「Find CPU」を押せば、該当するCPU名とランクやスコアが表示されます。(ランクは数値が低い方が上、スコアは数値が高い方が上)
さらに、そのCPU名をクリックすれば、そのCPUのランクがどの程度の位置にあるか見ることができます。(compareのボタンで、複数のCPU同士の比較も可能です。)

このようなサイトを使って、現在使用中のPCに搭載されているCPUと、ターゲットPCに搭載されているCPUのスコアやランクを比較してみます。ここで、スコアなどが明らかに新作PCの方が良い、ということになれば、買い替えを検討した方が良いかもしれません。

ほぼ同じくらいか許せる範囲であれば(どのくらいなら許せるのかというのは個人の判断で…笑)、中身の交換を検討してみましょう。

ちなみに、CPUの交換をする場合は、マザーボード(PCの基盤)によって対応CPUが異なるので、確認が必要です。下記サイトが詳しいので参考に載せておきます。

参考:
CPUの基礎知識
CPUの交換

※CPU名は「数値が大きいほど高性能」が基本ですが、中には逆転したり、core i5 の方が i7よりランクが上の場合があります。これは、コア数や省電力だったりすることが理由です。

参考:Core i7 3610QM の「QM」や、Core i5 33・・(Yahoo!知恵袋)

 4.交換する部品の値段を調べる

あとは、交換したい部品と予算とのにらめっこです。

PCによって(正確には搭載されてるマザーボードによって)対応している部品の種類が決まっているので、それをまず調べる必要があります。
が、製造から3年程度のPCの場合、そこまで気にすることはないと思います。(とはいえ、3年間の間に規格が変わることもあるので念のためチェックが必要です。)

■HDD
・本体サイズ:2.5インチか3.5インチか。2.5インチ=ノート用、3.5インチ=デスクトップ用という認識でOK。
・接続規格:IDEかSATAか。基本的にはSATAと考えて差支え無し。
・AFT対応:AFTか非AFTか。OSがWin7 SP1以降なら、AFTハードディスクでOK。
・種類:HDDかSSHDかSSDか。こちらは予算とお好みで。

■メモリ
・規格1:DIMM(主にデスクトップ用)かSO-DIMM(主にノート用)か。(サイズが違う。)
・規格2:DDR○の○の数字がいくつか。最近はDDR3と考えてOKだが、DDR2の場合もあるので要注意。(これを間違えると、そもそも差し込めない。)
・容量1:デュアルチャンネル(同じ容量のものを2枚)が可能か。デュアルチャンネルにすると、高速化するのでこちらがおススメ。
・容量2:OSが32bitか64bitか。32bitだと4GBまでしか認識しない。64bitだとそれ以上認識可。
・容量3:メモリの最大積載容量がいくらか。搭載されているマザーボードによって異なる。(※当記事最後のおまけの項目も参考にしてください。)

※メモリの規格や最大積載容量については、Baffaloなどのサイトを利用して確認するのが良いです。所有PCの型番を入力してとメーカー名を選択すれば、対応メモリが検索できます。対応メモリのどれかのページに飛んで、仕様を見れば、対応メモリの規格が分かります。

参考:メモリー総合情報サイト

また、同じ規格のメモリでも、性能の違いでラインナップがあります。製品名の数字や仕様を見れば分かるのですが、下記のサイトが詳しいのでチェックしてみてください。

参考:メモリ増設・交換 方法

HDDはそこまで神経質にならなくてもというイメージです。ただ、タイミングによっては新規格が登場することがあるので、一応、現在の状況はチェックする必要があると思います。
種類については、HDDにするか、SSDにするか、その中間のSSHDにするかは、完全に予算によるところ。
処理速度は、SSD>>>>>SSHD>HDDという感じです。今回の交換作業で実際に全て試してみましたが、SSDの速度は圧巻です。でも。SSHDとHDDも体感で分かるくらいには差が出ます。

SSHDとHDDで迷っている場合、2~3千円の差なら、SSHDをおススメします。

メモリは、デュアルチャンネルが可能なら、例えば8GB×1枚よりも、4GB×2枚の方が高速化するので、後者にした方が良いです。(後者の方が少し料金は上がりますが、それでも数千円の差なので)
また、8GBや16GBのメモリを搭載したくても、OSが32bitだった場合は認識出来ないので、事前に調べる必要があります。

これらの条件をクリアした上で、目標PCのスペックと同等に近づけた場合の部品を探します。HDD(もしくは、SSHD、SSD)、メモリはAmazonがおススメです。
ちなみに、私が今回購入したのはこちら。

Transcend ノートPC PC3-12800(DDR3-1600) 16GB 1.5V 204pin SO-DIMM Kit (8GB×2) (無期限保証) JM1600KSH-16GK

Seagate Laptop SSHD 2.5inch SATA 6Gb/s NCQ 1TB 64MB 5400rpm SSD ( 8GB MLC ) + HDDハイブリッド ( 9.5mm ) ST1000LM014

どのメーカーにしたら良いかは、予算にもよりますが、Amazonの評価などを参考に決めると良いでしょう。SSDならサムスンなども良いです。

調べた結果、予算的に問題なければ、交換にGOサイン!

参考:
メモリーの基礎知識
メモリーの増設
ハードディスクの基礎知識
ハードディスクの交換・換装

5.交換方法を調べる

HDDの交換やメモリの交換・増設については、PCのマニュアルに記載してある場合が多いです。
もしそうでなくとも、「メーカー名 型番 HDD 交換」などのキーワードで検索すれば、たいてい丁寧にレポートをしてくれているページが見つかります(笑)
今回はこちらのサイトを利用させて頂きました。

参考:ノートパソコン分解.com

交換に際しての注意点

私の場合、DELLのXPS15 (L502X)でしたが、パームレスト(キーボード面のカバー)を外す時にツメを割ってしまいそうになりました。ネジではなくツメで引っかかっているだけだったので半ば無理矢理外す感じになりました。

あと、これはあまりにも誤算だったのですが、固定に使われていたネジの一つが、最初からネジ頭がつぶれていました!!!!精密機器にインパクトドライバー使えないし、一瞬パニックになりましたが、検索したらなんとこんな外し方が出てきました!ネットって本当に便利ですね。

参考:バカになったネジは輪ゴムを使えばOK!?

これで、何とか危機をしのげました。

色々アクシデントはつきものですが(^_^;)初めての方も、PC買い替えに迷っているなら、部品交換を試してみるのも一興かと思いますよ~!

おまけ:メモリ公称値を超えても認識する?!

メモリの最大積載容量は、搭載されているマザーボードによって決まっています。当然、この数値より大きいメモリは認識しません。
のはずなのですが、実際はそれより大きいメモリでも載せることが出来ることがあるようです。

実際に、私もメーカー公称値8GBだったのですが、16GB載せることが出来ました。公称値オーバーが可能かどうか、事前に検索などして調べてみるのも良いかもしれません。

参考:カモメブログ メモリ増設!